2026年10月13日、GoogleはChromeユーザー体験レポート(CrUX)に、ソフトナビゲーションを考慮した実験的なCore Web Vitals指標を追加したと発表しました。ソフトナビゲーションとは、シングルページアプリケーション(SPA)のように、ページ全体を再読み込みせずにJavaScriptで画面内容とURLを切り替える遷移のことです。
🔍 何が変わったのか
これまでのCrUXでは、SPAで最初のページを開いたあとの画面切り替えは、すべて最初に読み込んだURLの結果として扱われていました。今回の実験的な指標では、ソフトナビゲーションごとに計測し、遷移先のURLに結果が紐づけられます。対象となるのはLCP(Largest Contentful Paint=最大コンテンツの表示時間)、INP(Interaction to Next Paint=操作への反応速度)、CLS(Cumulative Layout Shift=レイアウトのずれ)の3指標で、BigQuery、CrUX API、History APIから取得できます。CrUX Visには「Include soft navigations」の切り替えも用意されています。
📊 影響を受けるサイトは限られる
- 多くのオリジンはソフトナビゲーションのトラフィックがほとんどなく、指標はほぼ変わらない見込みです。
- 全体の約7割は、ソフトナビゲーションの割合が少ない、またはまったくありません。
- ソフトナビゲーションが多いサイトでは、3指標とも数値が改善する傾向が報告されています。
一方で、現時点ではこれらは実験的な指標で、通常のCore Web Vitalsの評価やSearch Consoleの数値は変わりません。Search Consoleへの反映は、2027年5月ごろに実験段階を終える方針とされており、その後になる見込みです。また、11月のCrUXリリースでは、FCPとナビゲーションタイプのソフトナビゲーション版も追加される予定です。
✅ WordPress運営者がすべきこと
一般的なWordPressサイトは、ページごとにサーバーからHTMLを読み込む「マルチページ」型なので、この変更の影響はほとんどないと考えられます。確認したいのは次のようなケースです。
- ヘッドレスWordPress(Next.jsやNuxtなどのフロントエンド)でSPA的に運用している場合
- ページ遷移を非同期化するプラグインやテーマ(Ajax遷移、ページトランジション系)を使っている場合
該当する場合は、CrUX VisでソフトナビゲーションのON/OFFを切り替えて、現在のスコアとどれだけ差があるかを確認しておくと、今後の評価の見通しが立てやすくなります。該当しない場合は、現時点で特別な対応は不要です。
出典: Search Engine Journal「Google Adds Experimental Soft Navigation Metrics To CrUX」